
「出っ歯を自力で直したい!」
「自力で出っ歯を直すデメリットには何があるの?」
出っ歯は非常に目立ちますし、人と話すときにも気になってしまいます。こうした出っ歯は、できるならば自力で直したいと思ってしまいますよね。
しかし、自力で出っ歯を矯正することには大きなキケンが伴います。
今回の記事では、はじめに自力で出っ歯を矯正する方法として有名なものを紹介します。
その上で、自力矯正をおすすめしない理由も解説していきます。
最後には、出っ歯を悪化させない方法に加えて、出っ歯を美しく矯正するための2つの方法を紹介します。
自力矯正は歯並びを悪化させるリスクが高いので、専門医に相談し、リスクなしに歯並びを美しくしましょう。
自力で出っ歯を矯正する方法
はじめにインターネットなどで紹介されている出っ歯を自力で矯正する方法を紹介していきます。
ただし安易な自力矯正はかみ合わせをさらに悪くするリスクを有します。そのため安易に挑戦しないように気を付けましょう。
割り箸でかみ合わせを矯正する方法
出っ歯を自力矯正する方法として挙げられるのが、割り箸を使った以下の方法です。
- 割り箸の中心に印をつけて、横にして噛む
- 割り箸につけた印と、上前歯の中心、下前歯の中心のずれをみる
- 上前歯と下前歯の中心と割りばしの印が一致するように噛みなおす
- 3分ほど噛み続ける
こうすることで、上前歯と下前歯の横のずれを直すという試みです。
ただし、無理に横のずれを修正したかたちで割り箸を噛み続けることで顎に負担がかかる恐れがあります。
指で歯を押して矯正する方法
インターネットの中には指で前歯を後方に押し込むという矯正方法が紹介される場合があります。
出っ歯をひっこめようとするかたちなのですが、歯茎に大きな負担をかける恐れがあります。
例えばワイヤー矯正などは歯に力を加えて、徐々に位置をずらしていく矯正方法ではありますが、それは専門医による精密なコントロールがあってのものです。
それを素人が力で無理矢理に歯を動かそうとすると、歯そのものの破損、歯茎や顎への負担というリスクがあるのです。
市販のマウスピースを利用する方法
出っ歯を矯正する方法には、市販のマウスピースを利用したものもあります。こちらもマウスピースの型に沿って歯の位置をずらしていくものです。
実際にマウスピースを用いた矯正は歯科医でも行われますが、そこで使われるのは患者一人ひとりの歯に合わせて作られた専用のマウスピースです。
それに対して、市販のマウスピースは必ずしも使用者一人ひとりの歯に合ったものではありません。そのためかえって歯並びを悪くするリスクもあるのです。
自力の矯正はどれもおすすめしない!
ここまで紹介したとおり、自力矯正には複数の方法があります。
しかしいずれも専門医の目の届かないものなので、かえって歯並びを悪くする恐れがあります。また歯茎や顎へのダメージも心配ですね。
そのため出っ歯を自力で直すのはおすすめしません。
続いては、出っ歯の自力矯正がおすすめできない理由を紹介していきます。
出っ歯の自力矯正をおすすめしない3つの理由
以下の3つの理由から出っ歯の自力矯正はおすすめできません。
専門医の手で行う歯列矯正には期間も費用もかかりますが、以下のデメリットは避けるべきものとわかるでしょう。
より歯並びが悪化する恐れがある
歯は継続的に力を加えることでたしかに位置をずらすことができます。
しかし、専門的な知識に基づかずに歯の位置をずらすと、余計に歯並びが悪くなるケースがあります。
出っ歯をひっこめることに成功したとしても、かみ合わせが悪くなれば、頭痛や肩こりのリスクも高まります。
かみ合わせを治すのが非常に難しい
また自力では正しいかみ合わせにつながる矯正を行うことができません。
歯科の専門的な知識がなければ、正しく歯の位置をコントロールできないためです。そして無理に矯正することでかみ合わせが悪化すると、健康面に被害がでます。
歯列矯正は歯並びを美しくするのみならず、適切なかみ合わせまで見越して行うべきものなのです。
口内を傷つける恐れがある
最後に無理な矯正を行うことで口腔内を傷つける恐れもあります。市販の器具があなたに合っていないような場合です。
また自力で歯の位置をずらすことができたとしても、歯が余計におかしな方向を向くことで口腔内を傷つけるケースもあります。
部分矯正とセラミック矯正について
ここまで紹介したように、出っ歯を自力で矯正することはおすすめできません。
目先の費用をもったいないと感じて、長期にわたる健康面のリスクを負う必要はありません。
出っ歯はあくまで前歯のみの矯正で改善できるものです。つまり必ずしも歯全体を矯正する必要はないのです。
そのため出っ歯には、以下の2つの矯正をおすすめします。
- 部分矯正
- セラミック矯正
いずれも前歯のみの矯正に向き、費用と期間もおさえることができます。
部分矯正
部分矯正はワイヤー矯正を前歯のみの施すものです。費用と期間は以下のとおりです。
矯正方法 |
費用 |
期間 |
部分矯正 |
10万円~60万円 |
3か月~1年 |
出っ歯の状態によっては矯正に1年ほどかかるケースもありますが、軽度のものであれば3か月ほどで矯正が完了する場合もあります。
費用も出っ歯の状態により異なりますが、軽度のものであれば、わざわざ自力矯正のリスクをとるほどの費用はかかりません。
セラミック矯正
セラミック矯正は元の歯を小さく削り、上から人工歯をかぶせて行うものです。
元の歯の位置をずらす必要がないため、以下のように矯正完了までの期間が非常に短くなります。
矯正方法 |
費用 |
期間 |
セラミック矯正 |
10万円~20万円/1本 |
1か月~2か月 |
表のようにセラミック矯正は歯1本から行うものとなります。そのためピンポイントでの矯正に向きます。
今すぐできる!出っ歯を悪化させない方法3選
自力矯正が危険なのは理解したけれど、それでも専門医の手で行う矯正は費用的に難しい…という方のために、記事の最後では出っ歯を悪化させない方法を3つ紹介します。
いずれも現在の出っ歯を矯正するものではなく、今以上に出っ歯を悪化させないものです。
口呼吸をやめる
口呼吸は口を開けたままにするので、口周りの筋肉が弱る傾向を持ちます。そのため歯を内側にとどめる力も弱まり、結果として出っ歯を悪化させます。
自然と口呼吸をしている方は、徐々に鼻呼吸に切り替えていってください。
頬杖をつくのをやめる
口呼吸に続いてやめるべきが頬杖をつくことです。ワイヤー矯正などで歯の位置をずらすことができるように、歯は外からの力で位置を変えていきます。
つまり前歯に横から力をかけるような頬杖をつくことで、前歯がせり出して出っ歯を悪化させるケースがあるのです。
頬杖のみならず、歯に力をかけるかたちの姿勢は避けるべきです。そうして鼻呼吸を意識することで、歯の位置を正す自然な働きが生まれます。
抜けた歯の治療をする
また抜けた歯がある場合、そこに適切な治療を施すことも出っ歯の悪化を防ぐ効果を持ちます。
歯が抜けることで、その部分に向かて残りの歯が動くリスクが高まります。そのため正しい配置ですべての歯が揃った状態こそ出っ歯の悪化を防ぐ状態なのです。
奥歯の1本でも抜けているような場合、そこに適切な治療を施すことから出っ歯の改善をスタートさせましょう。
まとめ
以上となります。今回は出っ歯を自力で直すことについて解説しました。
出っ歯を直す方法はインターネットにあふれていますが、専門医の指導のない状態で行う自力矯正には以下のリスクが伴います。
- 歯並びをさらに悪くする
- かみ合わせを悪化させる
- 口腔内、歯茎、顎などを傷つける
このような理由から、出っ歯の自力矯正はおすすめできません。
出っ歯は部分矯正やセラミック矯正を用いて、歯全体の矯正よりも安価かつスピーディーに実現することができます。
そのためリスクをおかして自力で出っ歯を矯正する必要はないのです。
あなたも、まずは専門医と相談し、出っ歯を矯正するために必要な費用と期間を明確にすることから始めましょう。
専門医ならば、あなたに合った方法で矯正を行うことができ、リスクなく美しい歯並びとかみ合わせを手に入れられるのです。